学科講習

5前段 チャートワークの準備~針路・方位の読み取り~

1針路・方位

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針路・方位の読み取りの手順
  • ①A点とB点に三角定規の一辺を合わせる。
  • ②「①」で合わせた三角定規の一辺を最も近いコンパス図の方位目盛の中心まで平行移動する。
  • ③方位目盛を読み取る。(反方位を読まないように注意する)
     真方位・真針路⇒外側の方位目盛
     磁針方位・磁針路⇒内側の方位目盛

【参考】
自差があるときはコンパス方位になおす。

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方位線記入の手順
  • ①三角定規の一辺を方位目盛の方位一中心一反方位に合わせる。
  • ②三角定規を物標のところまで平行移動する。
  • ③方位線を引く。

【参考】
①○○灯台を○○度に見る方位船→自船からの方位を言う。
②○○灯台から方位○○度の方位線→灯台からの方位を言う
※①と②はそれぞれ反方位となる。

2位置の線

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見通し線(重視線)
2物標が一直線上に重なって見えるとき自船の位置(船位)はこの一直線上にある。
    見通し線の利用方法
  • 船首目標として利用する。
  • 変針目標として利用する。
  • クロス方位法による船位測定に利用する 。
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方位線
物標の方位をコンパスで測定し、海図のコンパス図の目盛で測定した方位の所に三角定規を当て、これを物標の所まで平行移動して方位線を引けばその線上に船位がある。この線を位置の線という。
なお、自差があるときはこれを加減し、磁針方位になおした値でコンパス図に当てる。

3交差方位法(クロス方位法)

見通し線や方位線を同時に2本以上求めて海図上に引くと、その交差するところがそのときの船位である。
2個以上の物標の方位をほとんど同時に測定し、船位を求める方法で簡単でしかも正確に船位を求めることができるので、沿岸航行中に最も多く利用される方法である。

4風(流)圧差

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用語の意味
  • 実航針路
    実際に船体が進んでいく(移動していく)方向。
  • 流速
    海潮流が1時間に流れる距離。
  • 流程
    ある時間に海潮流が流れる距離。
  • 流向
    海潮流の流れて行く方向。(真方位で現す)
船が航走中に一方のげんから風を受けたときは、船は定められた針路で進みながら、次第に風下に流され、船の実際の航跡と船首方向とはある角度をつくる。これを風圧差という。
風のかわりに海潮流の場合は、流圧差という。
[風圧差の大きくなる条件]
  • 風が強いほど、
  • 速力が遅いほど、喫水が浅いほど、
  • 風圧面積が大きいほど、
  • 風向が船の正横(針路線より90°横に見ること)に近いほど、大きくなる。

5流潮航法

流潮航法では出発点・推測位置・実測位置(目的地)の3点からなる三角形ができる。

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実航針路・速力を求める手順
  • ①出発点を記入…(A)
  • ②現在の針路・速力(推測針路)を記入し、 1時間分の距離記入…(C)推測位置
  • ③(C)点より 1時間分の流向・流程を記入…(C’)
  • ④A→C’…実航針路
     A→C’…実航速力
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とるべき針路を求める手順
  • ①出発点を記入…(A)
  • ②現在の針路・速力(推測針路)を記入
  • ③流向(真方位)・流程(1時間分)を記入…(B)
  • ④(B)点から速力をとり、推測針路との交点を求める。…(C)
  • ⑤B→C…とるべき針路
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